ジュラルミンの日々 2nd

はてなダイアリーからはてなブログにお引っ越し。DTM関連多めに充実出来たらと思います。

AACからMP3へ変換した時の音質劣化について その2

以前AACからMP3へ変換した時の音質劣化について書いた。
http://d.hatena.ne.jp/durarumin/20110612/1307885532

このときの検証結果は、

  • 15kHzより上の帯域がなくなっている
  • なんか全体が薄くなっているかな?

って感じだった。

15kHzより上が切られているは分かりやすかったが、全体が薄くなったとは何なのか。
これはAAC→MP3で2回圧縮されているので、データがさらに落ちている。ではどれくらいか?
このときのAACファイル(DL直後)が7.07MB、MP3ファイル(変換後)が6.76MBなので、約4%の劣化だ。この4%は先ほどの15kHz以上が切られている分も含む。もちろん一概に比較できる数字ではないが、まあ大体このぐらいだろう。

もうちょっと掘り下げてみよう。

15kHz以上の帯域とは何か。
人間の可聴範囲は20Hz〜20kHzと言われている。これは個人差も含めた最大のレンジであり、平均をとるともう少し狭いだろう。しかも、これは年齢によって狭まってくる。だいたい以下のような感じらしい。

20〜10,000Hz:60代以上
20〜12,000Hz:50代
20〜14,000Hz:40代
20〜15,000Hz:30代
20〜16,000Hz:20代
20〜20,000Hz:10代以下

この数字をあてにすると、15kHz以上の音を聞けるのは30代未満となる。

では、音づくりの現場では実際に15kHz以上の音は使っているのか?
探してみると以下のサイトも見つけた。プロのエンジニアのサイトらしい。
http://www.mu-s.com/index.html
ここのイコライザの項目(http://www.mu-s.com/Edu/eq.html)に15kHz帯の音づくりについて書いてある。
15kHzは実際には聞こえないが、倍音成分であるのでここをいじるエンジニアも多いとある。
でも、どうやら15kHzより上はいじらないみたい。

AACからMP3に変換すると、これらの成分を含む約4%の劣化である。
こうやって数字にすると、どうやら大したことないみたいだ。
これはもう音質劣化のせいで音楽購入を控えるより、その音楽を聴かない方がもったいない。
アンプにスピーカーに大金を使うオーディオマニアならともかく、「MP3ならDLするんだけどなー」なんて思っている人には対して変わらない話だった。

結論
オーディオマニアを自称しないヤツは今すぐDLしとけ!

まあ、変換作業は面倒だけどね。