ジュラルミンの日々 2nd

はてなダイアリーからはてなブログにお引っ越し。DTM関連多めに充実出来たらと思います。

照明のLEDから学ぶUI

うちの会社の照明はスイッチに赤と緑のLEDが使われていて、色によってON/OFFを判断するようにできている。しかし、これがちっとも分からない。
点灯が赤なのか緑なのかがわからないし、どの位置の照明が点くのかもわからない。

お前の常識がないだけだろって?いやいやいや。UIというものは説明いらずでなければならないのですよ。一目見てその状態が理解できなければいけない。とえらい人は言ってるのですよ。そのいくつかを紹介。

例えばこのスイッチを見てほしい。これが照明のスイッチであれば一体どっちがONなのか分かる人はいるだろうか。

  • UIというのは自然な対応付けがなされている必要がある

例えば荷物を上下に移動させるリフトがあって、その隣にこのスイッチがあればどうだろうか。スイッチの上を押しこめばリフトが上に移動しそうなことが想像できるだろう。

  • 説明書きがあってはいけない

一目見てどう動かすのかが理解できるようにデザインしなくてはならない。複雑な説明文が、ユーザーを余計に混乱させてしまう。見た目ですべて理解できるようになればパーフェクト。

  • ひとつのアクションがひとつの機能を実現する必要がある

決してひとつのスイッチが複数の役割を持ってはいけない。先ほどのスイッチでいえば、リフトを上下する以外の機能があってはならない。例えば、もうひとつ横にスイッチがあって、そのスイッチを押しながらだとリフトの荷物の積み下ろしも可能、なんてことになったらそのうち事故にあうのは目に見えている。

  • 依存関係があるなら、それに従わせるデザインにするべき

例えばスイッチの押す順番があるなら、それを守れるようなデザインにしなければならない。USBの差し込み口は間違った方向には入らないようになっている。


理解しやすいUIはテストもしやすいのでバグも少ない。それに、UIの進化はユーザーにとって大きな価値を生み出す。それはJobsが証明してくれた。
日本だと機能、性能、使い勝手を並べられたら、使い勝手が後回しにされがちである。見た目より中身というのは理解できるが、すべてがそろっていてこそ、最高品質であることを認識しなければならない。


ところで照明のLEDだけど、LEDはON/OFF以外にも暗闇でスイッチの位置を示す役割も果たしていると思われる。
しかし、スイッチの位置が見えないほどの暗闇なんてほとんどないし、PCや電話のLEDが点灯しているので、本当の暗闇でもやっぱり見分けがつかないだろう。暗闇だと遠近感ないし。結局、こいつはユーザーを悩ませる役にしかたたない。